
タイトル: Growth
ジャンル: カジュアル, インディー, シミュレーション, ストラテジー
開発元: VoodooDuck
パブリッシャー: Assemble Entertainment
シリーズ: Assemble Entertainment
リリース日: 2023年10月16日
※日本語対応済
カジュアルなリソース管理パズル

操作するべきことはほんの少ししかない。「自分が動物を送り出した場所に隣接した森」が自分の陣地となり、その陣地の森の規模が大きくなると追加動物ボーナスを得られる。その動物を絶やさないようにマップの未開拓部分を開拓していき、派遣できる動物(画面下に表示)がいなくなったら陣地を増やせなくなるのでゲームオーバーとなる。

開拓エリアの中には、動物リソースを確保しやすい大きめの森や、マップ内の探索を楽にしてくれる動物(コウモリと鳥)が使えるようになる拠点がある。1周目では少ないが、探索を進めて様々な発見をするとアンロックされていくので、少しずつ開拓範囲を増やせるようになっていく。

はじめは中心部分だけだが、そのエリア(灰色の隠れている部分)の探索をあらかた終えると次のエリアを探索できるようになる。開拓の順番に関わらず、解放される動物の順番は変わらない。はじめは基本的なヤギと遠くまで派遣できるイノシシで固定、次は水を飛び越えられるハチ、といった流れは変わらない。その次は岩を越えられるシロイワヤギ、最後に水に沿って進めるアヒル、という動物の陣容である。それらを駆使して7エリア埋めるとラストの火山エリアが登場し、そこで特定マスまで到達すればクリアとなる。ゲームとしては極めて単純で、結局やることは動物リソースを枯渇させないように気を付けつつ派遣する、ということだけである。
思ってたのとは違った(悪い意味でなく)
プレイする前は「Growth」というタイトルと、公式売り文句の「動物たちのユニークな能力を利用して、プロシージャルに生成された世界を探検し、人口を増やしていきましょう」という文言から、「森などのエリアでシカを増やし、隣接するタイルを森などに変えて肥沃な土地で埋めるゴッドシム」的なイメージをしていた。言葉の意味としては成長より「膨張・発展」のほうが適切のようだった。時間をかけても別に勝手に成長していったりはしない。

ただ、とにかくシンプルな上で結構悩ませるシステムはなかなかに面白い。新しく開拓したエリアに濃い緑があると、そこにつなげれば動物が増える(上記SSの上と右上の緑ゾーンがそれ)。そしてただ進めるだけでは動物が枯渇するので、大体森2マスごとに1頭貰えるというルールに従って、小さい森同士をくっつけたりして動物を確保する必要が出てくる。動物の派遣にもルールがあって、動物を生産している状態(すべての隣接マスを含めて動物を生産できる個数連なっている)でなければ、その動物を派遣できない。例えば上記のマス数のところにあるアイコンだが、森が6マス以上ないとイノシシが生産されない。なので森が5マス以下の森からはイノシシ派遣ができない、ということになる。遠くを探索させたいときなどに、その近くに大きめの森が作れるように調整して派遣すると、スムーズに次のエリアに進められる可能性は高くなる。そういう戦略性はかなり高い。

残り少なくなった時に近くに森があるところで必死につなげて、動物を増やして起死回生の開拓、という場合も結構ある。すいすい行けているときとそうでない必死なときの抑揚も結構感じるので、割と熱中してしまう。このあたりのパズル・ストラテジー要素はかなりバランスよく作られていると感じられる。ゆるいゲームでありつつ全く何も考えずにプレイすると詰んでしまうので、適度に悩ませるのがいい塩梅。
それでも気になる浅さ・薄さもある

まずコンテンツが非常に少ないこと。リプレイ性もあるし短時間でサクッと終わるゲームではあるので、それ自体は構わないし、よくできているゲームではあると言える。なのだが、メインのモードがこれ1個だけというのはいささか寂しい。エンドレスとかスコアアタックとか、指定動物のみとかいろいろなパターンのバリエーションすらない。なので、一通り遊んだら終わりというのは勿体ない気もする。もちろん重要拠点開放などの要素もあるにはあるが、プレイしていくうちに自然に解放される程度の厳しさなので、意気込まなくても集まるし、集めても次以降の周回に活かされるだけなので周回のルーティーンの中の話でしかない。

さらにラストは火山エリアで固定というのももう一つ個人的にはいまいちさを感じる。というのも、このエリアは絶対にすべての動物を活用させてくる感じにほぼ固定されており、あまりプロシージャル生成感を感じられない。逆にそれまでのエリアではあまり特殊な動物を活かすためのオブジェクトは配置されない印象。なので、ハチはともかくシロイワヤギとアヒルは正直火山前のエリアで活用できたためしがない。全部の要素があまりうまく絡み合ってはいないというか、後半部分にその動物らを優先的に使いたくなるようなギミックをうまく配置・生成できるようにしたらもっと良かったと思う。勿体なさが大きい。何せシロイワヤギを使おうとしても越える山があまり無くて単なるヤギとしての使い道くらいしかないし、たくさんくっつけられないので増えない=ヤギが獲得できるところで貰った分しか使わない、に等しいため、メイン3種の節約程度にしかならないのは本当に惜しいところ。
とはいうものの、定価1200円でルール説明もそこそこに遊べるカジュアルな軽いゲームと考えると、目立った欠点と言うほどでもない。セールなら500円くらいになるようなので値段はマイナス要素にもならないだろう。ルールがシンプルでとっつきやすいゲームなので、やりこむとかそういうガッツリ遊びたい状態じゃないときにお勧め。1プレイは悩む時間にもよるがラスト近辺までいける段階だと40分くらい、全実績・全クリアあたりまでの所要時間は10時間ちょっとくらいのようなので、やり切った達成感も得やすいのもある種の評価点。ぜひ、というほどでもないが悪い評価も絶対に付けない、そんなゲーム体験。
あとちゃっちゃかプレイしてて申し訳ないんですけど動画もあるので上げておきました
動画自体が完全ネタバレでラストまで行くので、自分で遊んでクリアしたいと思う人は雰囲気だけ掴んで回れ右するか、デモ版を遊んでください。
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