結論から入ろう。成し遂げたぜ。
どうしてこうなった
投手陣ではメッセンジャーが厳しくなってきたこともありリリース、代わりにセドンを獲得。年俸が安いベテランは1年限りという感じで獲得しやすいので助かる。ちなみにこのセドン、17年は台湾リーグでプレイしていた(実話)が、このゲーム中では18年にヤクルトが獲得し、正直イマイチな成績だったということを付け加えておく。追加で先発要員として吉川光夫、リリーフ枠で森福を獲得。そうしてから気が付く「全員左ピッチャーじゃねえか」という事態に。
打者ではキャンベルが枠からあぶれる形になったので伊志嶺翔大とトレードし、外野のユーティリティ兼代走を確保。そしてギリギリの予算(2億)でロペスを確保。
初期段階ではサード守備が25で真っ赤だったのが、オープン戦で使っていくうちに45まで到達。最終的には55で平均よりうまい方まで行ってくれた。こういう適応力のある人大好き。前年度成績は圧倒的だがうちのチームに来るとカスになるんだろうなと思ってしまう、とても悲しい関西球団の感じは捨てきれないが、打線自体はかなり厚みを増したはず。ということでこれらの布陣でシーズンを戦うことに。どうでもいいけど補強のほとんどが元巨人っていうのはどういうこっちゃねん。
相も変らぬケガ人
セドン、3試合目で華々しく散る。2試合好投でいけるやん!と思った矢先にこれ。ついでに坂本も高山もケガで半年出てないという状況に涙する。そのおかげで白崎が躍動し、横田なども出番が増えて活躍できたというのもあるのだが、活躍してくれた場合に限るというのは言うまでもない。
ケガに強いというのはそれだけでステータスというのは、ファン目線では感じることはあまりなく、いつも出てるくせに打たへんやんけ!と言いたくもなることすらあると言えばある。しかしこういうゲームをやるとファン目線ではないので、そういうことの重要性が本当によくわかる。種々の事情があったとはいえ100試合出場が7人、先発の規定投球回到達が二人という惨状が物語っている。詳しい数字は後で見るとして、開幕前から大けがは勘弁してほしい。本当に。
夏時点では思惑通り打線に勢いが出ており、打率ホームランに盗塁と割と隙が無い数字を残すことは出来た。先発投手陣にイニングを食えない不安があったものの、ケガから復帰のギルメットが目論見通りの数字を残す。そして森福がこの時点で7勝というやる気満々振りを見せてくれたので、投資に見合っているとは言える。セドンの代わりにはずっとくすぶっていたメンデスを投入。その後この枠はマイナー契約した台湾人(読めない)と伊藤彦左衛門(仮称)が争うことになる。新戦力に託すしかない不安な投手陣と、ケガ人だらけのスタメンではありながら、突出した不調は序盤だけで、それ以降は安定した戦いを見せることができた。
そしてプレーオフへ
本当に信じられんのだけどね、あれだけ苦戦しそうな感じがあったにもかかわらず余裕の3位、もう少しで優勝まで詰めたという。得点や打率、投手陣各種成績は順位相応かそれ以上の数字を残しているため、補強自体は大成功だったと言える。途中で諸事情により糸井をリリースしたり、坂本がオートで白崎に変わってしまい全然使ってくれないという事態を招いたものの、ここ数年で戦力として見込んだ選手が躍動したと言っていいだろう。特にギルメットや森福などのリリーフ、大山にロペスにロサリオと成長株と補強枠、高山も坂本も半分しか出ていないが出た中では圧倒的な存在感を見せつけた。
全体的な傾向として、このゲームの査定においてはベテランがほぼ戦力になる、ルーキーは大体高評価という感じで、代わりに数年しか活躍してない若い選手は大したことのない能力であることがほとんど。タイトルホルダーなどは今燻ってようがなんだろうが一線級という感じでもある。セリーグの打撃で言うと山田・筒香・バレンティンあたりがずば抜けており、打撃力はヤクルトがデフォルトの状態だと一つ抜けている。巨人はベテラン偏重の煽りでかなりバランスがとれていて強い。逆に中日や広島が割を食っているのか、はっきり言って大した強さではない。広島に関してはあの3人が今一つでポジションも限定的、その一方で鈴木誠也が有力なのはやはりスラッガータイプだからだろうか。
という事情を考慮すると、あからさまに金銭力の強いチームなども無いので、戦力が偏らず元々いた人間が大半で構成されたままとなる。その結果大体こういう順位になる傾向はおそらく架空選手が出揃い始める5・6年目くらいまでは揺るがないだろう。そのころには不当に強いベテランも居なくなっているだろうし。で、我がチームを振り返ってみると各種外国人選手で打線を補強、梅野高山大山の成長と、1番を打つ緒方、ショートの白崎坂本と現実とはかけ離れた補強を加味してようやく指標で3位という有様である。もはや原型をとどめていないくらいに補強をしてこれなので、チームの生え抜きで勝負したいという人には残念なお知らせである。投手力はまあこんなもので、規定に乗る投手が2名という結果から推して知るべし、むしろよくやったほうと言える。
もう誰獲得しても30本打てないんじゃないかなこのチーム。能力値的にはContactとGap powerあたりは妥当な数値が出てはいる選手が多い(高山65 ロペス55等)とも言える。ただ前回紹介したように新井良太のような明らかにおかしい数字があったり、パワー能力でいうと10差があるはずなのにほぼ同数というのが2年ほど続くというのはさすがに。その分を投手陣がカバーできているがゆえの日本一なのだが、やはりスカッと気持ちのいい40本越えのような成績を一度見てみたいものではある。
しかし野手陣は割とWAR(Wins Above Replacement)・wRC+(Weighted Runs Created Plus)の指標が高めなので、チーム全体としてはリーグ平均よりも得点力が多く、勝利を上積みできている選手が比較的揃っていると言えるので、チーム総合力で勝ったというのはわかるかと思われる。個人的なチーム作りとしては一人に頼るのではなくチーム全体でなんとかする、という方針でやっているので、思いのほか実現できたという形にはなった。もちろん実際にプロ野球でこういうチームをつくった場合、「スター選手がいないしパッとしないのになんか上位にいるめんどくさいチーム」となるので、しょせんゲームの中だということで現実とは別に考えたい。
もしこのゲームを攻略するなら
これまで見てきたように、ベテラン選手が安くてそれなりに強いこと、まだあまり試合に出てない若手のホープの期待値が高いこと。単年の活躍ではあまり上乗せされないので、何年かレギュラーを取っていたスラッガータイプやタイトルホルダーの多いチームが、デフォルトの段階ではかなり強いということになる。現実ではケガに泣いていても、治りさえすれば結構な活躍を見込めるからだ。代表例として松坂を挙げておく。あの1イニングしか投げてないアレが2年続けて好成績でエースの風格などこのころは考えられなかった。
というわけでそういう選手が多いのはセリーグで言えば巨人とヤクルトである。そうでない球団は現行の選手をFAでリリースして、市場の目玉を各種リーグから引っ張ってくるといった大幅なチーム改造を行うか、ドラフトで10か年計画などを立てない限り苦しい。そういう意味であまりチーム作りに自由度は感じられない。「あの頃いたあの選手を獲得!」というネタ外国人マニアのような人は結構楽しめそうだが、生え抜きに拘る場合は厳しい。あとはプレイスタイルにもよるだろうが、得点力を上げるにはどうしてもスラッガータイプを補強せざるを得ないので、センター限定のアベレージヒッター、のような幅の狭い選手はチーム作りの障害になることも多々ある。広島中日が厳しいのはレギュラーにそういう選手がいるから、というのもある。ドラフト戦略の見せどころであろう。
相も変わらず豊富なデータに緻密なバランス、多様な楽しみ方(必死に優勝を目指さない場合)ができるので、野球シミュレーションのおすすめと言われたらこのシリーズを挙げるのは間違いない。なのだが、定期的に不満点が目につくことが多く、あまり改善はされていないというのが本音でもある。とはいうものの年俸の高騰なども妥当なラインであることが多いし、明らかにコイツの能力設定と成績おかしいやろというのはマイナーな選手に限られるので、あまり影響を与えない。2軍選手の応援が好きやねん!な人には辛い査定かもしれないが。
いっそそういう査定に振り回されるなら完全オリジナルリーグを作ってプレイしてやる!というのも可能。開始時に分配ドラフトで選手をピックアップ、そのままシーズンを戦うというのもなかなかに面白いもので、完全オートにして10年くらいまわし、各選手の成績や細かいデータをチェックするなど、結構楽しみ方は色々あると思われる。キッチリ設定しないとNPB基準でなくMLBやマイナーのシステムで回ってしまうようだが、困ったらオートでやってもらえばいい。
コメント