[Gameplay]In Celebration of Violence

タイトル: In Celebration of Violence
開発元: Julian Edison
パブリッシャー: Julian Edison
リリース日: 2018年2月16日

難解なゲーム

暗すぎるシナリオ・暗すぎる音楽

まずゲームを開始すると暗い音楽と血痕をバックに、兵士は上官の判断を仰ぐだけで何もしないだの司祭は何もしないだの、英雄は勝手に死にに行っただの結局農民も殺されただのなんだのと必要以上に重い話から始まる。「私」はこれらの理不尽な結末を生んだ「暴力」そのものだという話をされ、じゃああなたは上の殺されたやつらのどれ?というストレートに「狩られる立場」であることを言い渡されてオープニングが終わる。多少間違っているかもしれないが、少なくとも明るい要素は一切ない。

音楽もストアページのムービーの曲が割と明るいほうと言えるくらいに全体的に暗い。敵の悲鳴と鼓動音ばかりが聞こえる効果音もまた暗い。明るくなりようがない設定だからそうなんだけど、どうにも暗くてつらい。もうあからさまに崩壊している世界なので、盗賊・飢えている人達・宗教にハマった人たちというどうしようもない人間だらけなのも救いがない。ご丁寧にスタート地点には血の儀式用のギロチンや穴などが用意されている始末。2週目以降だと耐えられて隠しルートなどが解放できるキーになっているようだが、そういうのを狙い始めるとどうでもよくなりそう。

難解なシステム

基本的にありとあらゆるシステムに説明がないので、なんとなくで理解していくしかない。俺たちは雰囲気でこのゲームをプレイしている。説明がないというのもあるが、ライブラリを埋めるにも周回プレイが必要になる。多分埋まるころには聞かなくても理解できるくらいの体感での理解が進んでいることだろう。

簡単に説明すると見下ろし方近接メインローグライト。それも割と高難度に寄りつつ周回による要素がかなり大きめで、一発クリアは難しそうなタイプのゲーム。最初に評価を書き記すとつまらなくはないけどすげー面白いとも言えないけどなんかプレイしちゃう、ガッツリスルメゲー寄りの印象。

単純なはずのゲームプレイ

やること自体は非常に単純で、スタートのエリアから上か左のエリアに進み、フィールドを探索する。各フィールドには店と次のエリアへのポータルがいくつか存在し、そこから任意のタイミングで先へ進むことができる。フィールドでは経験値を消費してレリックを入手できたり、魔法を手に入れたり、いろいろな探索要素が詰まっている。どういうプレイをしてから先に進むかというのがカギになるだろう。

ポータルへ入るとそのエリアのボスと戦い、倒すと経験値を次の周回用・レベルアップ用に貯めておく日記帳と、ここに入る前に選んだ次のエリアへのポータルが現れる。このポータルを殴るとセーブして終了する用のアイコンが出てくる(説明なし)。ここに入る前に、エリア内探索で鍵(画面左の経験値・鍵の下の大きい鍵)が手に入っていると、間のワンフロアとしてダンジョン探索が可能。取っちゃった必要もないのに、という場合はこのセーブアイコンを出す(ポータルを壊す)ことで飛ばすことも可能

戦闘は駆け引きというよりはタイミングの問題になる。敵が予備動作に入ったら下がりながらスペースキーでステップ、剣を振ってきたり攻撃をしてきたら前へ詰めながらステップして連打を浴びせるという形になりがち。いいタイミングでジャンプ動作を行うと回避(スローモーションになる)ができたり、シフトキーでガードして相手をピヨらせたり、届かない距離から魔法や弓で攻撃という手段もあるが、その手段を持っているケースでなければ使えないので、どうしてもこうなる。軽い武器で手数で押すパターンもあれば、重い武器を的確に当ててピヨらせることを狙うパターンもある。とにもかくにも持っている武器や魔法、プレイヤーの性格によるが、狙って特定の武器を手に入れるには周回して設計図を入手し、開始時に買うしかない。このあたりは後述。

基本的には、進みたいルートを考え、稼げるところではしっかりと稼ぎ、必要なアイテムをできるだけ選択して進むことを大前提とする。それはつまり周回プレイを前提としていて、なんとなくでいいのでここではこう、という形をイメージする必要があるのだ。めんどくさいと言ってはいけない。

攻略のコツメモ

surgeを最優先

このゲームにおいて唯一「即時回復」「複数持ち運び可能」「最初から所持している」回復アイテムであり、緊急回避として敵をふっ飛ばして距離をとったり、能力的にまだ破壊できない岩や、持っていない鍵付きの扉を破壊したりできるアイテム(スキル?)。ある意味で困ったときの巻物のように使えるわけだが、キャラごとに最大数が決まっているので、安易にホイホイ使うこともできない。

入手経路は限られていて、確実に通るルートで入手できるものとしては「ボス戦を終えると最大数まで回復する」というものに限られる。ショップで1個当たり40xp、稀に宝箱から出たりもするが、ショップでも確定で置いてあるわけではなく、確率は低いほうなので、できるだけ無駄遣いせずにボス戦を迎えたい。最大所持数のときに入手するとその場で使ってしまうので、マップ内探索を先にしてから拾うなどして節約したいところ。

最大の効力が、黄色くなっている体力ゲージを赤に戻せるというところ。黄色部分はすでに失われている体力であり、この状態で残っている体力は左の赤部分しかない。そのため、赤い部分を失うダメージを追加で受けるとしんでしまう。しかし、このタイミングでSurgeを発動すると、黄色ライフゲージが赤に戻り、その量からプラスでさらに回復できるのだ。この画面の状態からだと一気に全回復する。乱戦では吹き飛ばし用やこの回復用に確実にキープしておくことが重要で、ほかの回復手段の節約や入手できない場合のリカバリーにもなる。

2種類の武器を使い分ける

敵にダメージを与えるだけでなく、木箱破壊や宝箱の周りの岩を破壊するなどの用途で使い分けたい。基本的に道中で手に入る武器はランダムなので、振り方がシンプルな刀剣か片手斧、振り回しが速いクォータースタッフを開始時に作ってよく使っている。

武器属性というか耐性側の問題というか、柵状の丸太はあまり数値が高くなくても壊せるのだが、岩などでは刀剣類では壊しにくい。逆にハンマーなどの鈍器だと剣より武器パワー(ハンマーアイコンの数字)が低くても壊せたりする。剣だけだと相当強化しなければならないが、2種類持っておけばプレイヤーのステータスを上げなくても壊せるので、運よく使い分けやすい武器の種類が揃ったら取っておきたい。

エンチャントなどでも性能が大きく変わる。凍らせるFrozenなどは振り回していると自分の体温も下がって移動が遅くなったりする。3段階中の2段階目以降の冷気エンチャントでは、数発殴ると凍り付いて、次に与えるダメージが上昇する上に動きが止まる状態異常を付与できる。これを繰り返しているとタイマンではそうそう負けないハメができる。3段階目は燃やしたり冷やしたりの能力が強すぎて自分にも悪影響があるので2段階止めがベターかもしれない。

このBloody系列はダメージを与えるとHPが回復する優れたものだが、代わりに武器の威力とパワーが大幅に下がってしまうので、普段から振り回すにはよほどのステータスがないと石を壊すことすら難儀になる。火力だけは大幅に上がるHollow系列も武器パワーを犠牲にする。これらの数字はスイングしたときにだけ右下の表記が変更されるので、気が付きにくいというか自分も長いこと気が付かなった。

最初はスカスカだが、敵を倒したり何らかの理由で手に入れていくこのスタート地点の武器庫(有料)で持っていく武器を選べるので、経験値はある程度ストックしておきたい。攻撃力は力・武器の種類・武器のアップグレード具合でほぼ決まるので、ここで火力を重視しつつ、道中では後述の回復系をチョイスという形で主にプレーしている。

優先すべきアイテム

プレイの早い段階では経験値を貯めたいこともあるので、モノクルが手に入るなら真っ先に欲しい。これはこの手のオブジェクトを破壊するたびにXPが1個落ちる。地上面ではさほど効果はないが、鍵を持って進んだ時のダンジョンでは相当数の箱が出るので、結構な稼ぎになる。これ自体は戦闘に影響するアイテムではないが、アイテムを購入するためのXPが稼げるので序盤であればあるほど、後々の戦闘に影響するアイテム購入につながる。

ただ最終的にクリアを目指すのなら、プレイヤー強化はもとより、回復手段に乏しいこのゲームにおいて生き残るために必要なものはやはり回復系になる。

赤線を付けたものが特にほしいもの、斜線のはなんか邪魔だなってなるやつなので取らないほうがおすすめな感じのやつ。左上の赤線から

  • Sacred Breastplate ー 余剰回復分がアーマーに変換される(レア)
  • Shiny Coin     ー 敵の攻撃を稀に無効化する
  • Bloody Stake    ー 敵にダメージを与えると回復(レア)
  • Magnifying Glass  ー たるや箱を壊すとたまに回復等の取得アイテムが出てくる
  • First Aid Kit     ー 次のエリアに進んだ時にHPが少量回復
  • Conjoined Hearts  ー 回復アイテム(赤い四角のやつ)がたまに20回復
  • Human Heart    ー 最大HPが20増える

あとこの画像では取得していないが、Magnifying Glassの右にあるアイテムと同じ形のRallying HornがSurgeの最大回数を増やすので、とれる可能性があるならチャレンジしたいアイテム。このHornは3種類あって、枠に色がついてないコモン2種でも使用回数を1回分回復するので、お得といえばお得でもある。

斜線付きのやつでは、周りを旋回して当たると気絶させるかもしれない程度のボール、やたらに血を流すようになるヒルあたりがとても邪魔。視覚的に邪魔をしてくる後者もたいがいだが、ダンジョン内にある4つの仕掛けをオンにしたら開く部屋のため、木箱をせっせと移動させてる最中に破壊してくるなど純粋に実害が出る可能性がある丸石はどうしようもない。回転刃は若干のダメージを与えるので気分的にはマシだが同類である。私はこれらをうっかり取りたくないレベルで嫌っている。

ステータスアップ

アイテム以外にも祭壇で捧げものをするとそれぞれの神様に応じた報酬が手に入る。ステータスアップやそれ用のアイテム、それらの上級アイテムなどが手に入ることも。

めったに出ないがこういう祭壇だらけのフロアがあることを見越して、素材はできるだけ手に入れておきたい。探索エリアで木を切ったり石を壊したり、何らかの方法でクリスタルを手に入れるなどして貯めておくとこういうフロアで一気に強化できる。石を捧げると力を上げてくれるBrearg(右)は、ランダムで王冠(力アップ)や水耐性アップの樽なども落としてくれるが、これは神の好感度がうんたらで込み入った要素なので、「連打したらなんかもっとくれる」くらいの認識でいいと思う。あとスピードにかかわる木っぽい神様とか、回復してくれる中央上のSong神などが経験値の使いどころか。

限られた経験値を生かすには、ちゃんと何を取得するか計算しなければならない。例えばこの画像のケースでは、経験値などを支払う際に稀に不要になる銀行エラー券と、魔法の消費が抑えられるクイールの選択だが、魔法に頼らないならクイールは不要。最序盤ということもあり、コスト削減できる方を選ぶべき、となる。だがこれが力アップと耐久、などとなると迷うところではある。攻撃力上昇にはならなくても、木を切るだけの力に達するかもしれないし、毒状態に強くなるアイテムのほうが必要かもしれない。このあたりはマップ内の他のアイテムなどとの兼ね合いになる。

ちなみに、というわけでもないが、この選択式のやつは破壊することも可能。弱い武器しかもっていない時でもSurgeなどで壊せる。壊すことのメリットは「経験値とクリスタルが多めに手に入る」こと。4択だと4個壊すのでさらにおいしい。このクリスタルでさらに経験値を買ったり(後述)特定の神殿のようなところで20個程度のクリスタルを支払うとレリックが1・2個出てくる可能性がある。

たまにしか出てこないが、あったらほぼ確定で強化できるとあっては準備はしておきたいところ。

ショップを活用する

序盤はなかなか活用できないのだが、資源を掘り放題になるくらいになるとずいぶんと変わってくる。例えばこの店では鉱石をひとつ2XPで引き取ってくれて、上の数字が在庫100になるまで買ってくれる。つまりこの店に放り込めば140XPを頂けるということになる。そのお金で特定の神に捧げる物資を買いだめてもいいし、回復アイテム・鍵などをそろえてもいい。次の周回への貯金でもいい。レートが1XPのところはちょっとケチだが、一番右のクリスタルが6で交換してもらえる店などもあったので、うまくいけば大儲けできる。武器を買うなどは相当の元手が必要だが、ふたつめくらいのエリアからなら十分に手が届くくらい稼げるだろう。これを見越してハンマーなどをもってスタートするのも悪くない。

宝の地図などが売っている店も、空腹にゆとりがあるならぜひ利用しておきたい。Surgeが複数個隠されていたり、武器のアップグレードができたり、強化アイテムが複数個埋まっているなど可能性が広がるからだ。あと店の左下の素材アイコンは「次の店ではこれを買い取りますよ」というサインであり、今いるマップで稼げる素材だった場合、99とはいかずとも狙って貯められるなら次のマップで経験値が大幅に増える可能性がある。この買取要素サインは説明書を読んだのよ。

できる範囲内でどん欲にプレイするのがポイントかもしれない。手間を惜しんでいてはクリアできない匙加減でもあるので、忍耐力もしっかり問われる。クリアできない時は大体理由がわかるので、ある意味フェアなゲームだと思う。

結論

割とハマっちゃったので真剣に書いた。戦闘時の駆け引きなどはあってないようなものだが、道中での組み立てが先を見据えるか今で終わらせるかと、押し引きが重要になるので、その辺を楽しんでいる。

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