[Gameplay]Castlevania Anniversary Collection(その1)

要するに

悪魔城ドラキュラの古い時代のコレクション商品である。IGAが作品に関わる前までくらいをほぼ収録している感じで、X~XX~黒歴史~月下あたりからは含まれない時期。もっと言うと日本のディスク版とMSX版も入っていないが。

自分のドラキュラプレイ歴が大体GBA版以降で、借りて遊んだのにハマってそれから全シリーズ揃える感じで集め始めた。実際に触れるまではホラー色強いんでしょやだあという認識でしかなかったので。ただし、ROMカセット時代のものはまだ入手していなかったので、こういうコレクションものは本当にありがたい。これでPSP時代のコレクションを足すと全作品遊べるくらいのライブラリになってきた。

さっそく1作目から

というわけでそれはさておき、TASVideoでおなじみのこのオープニングから始まるゲームをチョイス。ディスク版でなくROM版なので、ノックバックなしのEASYモードもあるが、僕はそんなヘタレゲーマーじゃないのでノーマルでプレイ。

ゲーム中にもいろいろと画面の色設定や表示設定、コンフィグや操作方法含むマニュアルなども表示できるので、適当に移植しただけではなく、最後までクリアできるようにサポートをしっかりとしたよくできたオムニバスものだということがこの時点でわかる。あの頃のコナミゲーはさほど理不尽な要素もなく、子供でもクリアできるという印象は強かったが、それでも厳しい地点や、どうせならなあというところもどうしてもあったので、そこをクリアできるやさしさがここにはある。

まあ初代は3連クロスが強すぎてあたまおかしいので、とりあえず途中でクイックセーブはしまくったけどほぼロードせずにクリアできましたわ。ここを突破できないとまた面倒なところに戻される、といった箇所も無く、全体的にはかなりフレンドリーなつくりになっていると思う。1作目のわりにかなりの完成度と、ギリギリすぎない難易度を実現していて、ファミコン時代の名作というのは伊達じゃないなと思わされた。

悪魔城伝説という伝説

一番驚いたのはここのサウンドテストモード(タイトルでA+B+スタート)で、ドラキュラ第三形態のBGMがきっちりと収録されている点。確か実機でプレイしたときは未収録だったように思うが、これで全曲この画面で聞けるということになる。とてもうれしい。

今見てもファミコンとは思えない背景と音楽。当時の衝撃はいかほどだったのかは知る由もないが、今見てもファミコンの中で雰囲気はトップクラスだと思う。アクションゲームとしては当時でもいささか古めかしくて自由度は低い感じだが、初代からしてそういうゲームだという認識を持ちつつ、正統進化といった感じだ。その前のMSXや2で変化球を投げた反省かもしれない。

いやあスカルトナイトロードさんは強敵…いやこれただのスカルトナイトだったわ。

ちなみにどうでもいい話だが、海外版では拡張音源が使えず、各種名曲も音がショボくなってしまっている。その中でも日本のものとあまり変わらない感じのMad Forestが海外では人気曲となっているらしい。音楽だけでなく難易度的にも違いがあるので、クソフクロウとしてセットで記憶に残っているようだが。

正統進化すぎる功罪

他の3キャラを使う場合には特殊能力などの差があるので、そういう部分をあまり意識しないで済むのだが、基本的にラルフのみを使う場合は初代とやっていることに違いが無さすぎる。サブウェポンの種類も同じだし使い勝手もそのまま、鞭の扱いもほぼ同じなので操作感が単なる焼き直しになってしまう。ステージギミックも基本的な部分は踏襲しているが、追加されたものがストレス要素になりがちなのでこれもまた困ったもの。

そこまで難しくはないものの、強制スクロールと段階的にせりあがっていくステージがいくつか登場。コンティニューごとに、だったらまだいいが、死んでやり直しするところでこういう強制エリアが混じると興が削がれるので、個人的に好きではない。ギミック突破で嬉しいのはせいぜい2回まで。

ごり押しが効きすぎたせいか、第二形態や3体のボスでボス戦が多少長期化した。幸いこのボスが強すぎるとかリカバリーが難しすぎるということはないが、苦手意識があるタイプの動きをしてくる場合は苦戦を強いられるだろう。このあたりは欠点ではないのでどうでもいいだろう。

ただ、同じボスのちょっと強化版であったり、違うルートでも出現するボスが出てきたりとバリエーションは思いのほか乏しい。ステージ数が大きく増えて、味方も何パターンか選べるようなシステムを作っておきながら、ルートごとの差異がボス戦に関してはあまりなく、通過点でしかないのは勿体ない。

その代わりと言っては何だが、ステージギミックの難易度がルートごとに違いすぎる。もっとも有名なアルカードルートはゲームセンターCXでもおなじみの激ムズステージの応酬。「選ばなければいい」のだが、やってみたかったんです。

何にせよキャラの動きが鈍重でアクションも少ないので、実質的なテクニックで突破するシーンがあまりないのが古いゲームの辛いところ。新しい作品のようなドゥエリストやらミシン流走法でも困るが、硬い、融通の利かない操作方法はこういうギミックと相性は悪いと思う。この落下ブロック地帯もただジャンプで登るだけじゃなく、上から落ちてくるものに当たらないように左右微調整しないと当たってしまう仕組みになってるし。

どれか一つと言われたら

迷わず悪魔城伝説。まあ30年も前のゲームだから古臭いのは当たり前で、むしろその古いのがいいというところ。レトロ風ではない本物のレトロの中の名作。古いゲームにバリエーションとか操作性なんか求めんなという話である。

実際のところは各ルート単位でいうとバリエーションは割と豊かであり、音楽も背景もほぼ使いまわしがなく、雰囲気もしっかり出ていると思う。ただ3周4周するようにルート・エンディング分岐を作るのには時代が早すぎたのかもしれない。どのルート行ってもサイクロプス君いない?

あとどうでもいいがこのパスワードはNES版限定らしい。裏技に頼らずともとりあえず1周したので、とりあえず別タイトルを遊ぶ方に移るとしよう。2は攻略を見ないでクリアしたいのでじっくりとやる。いややるかどうかはわからん。

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