タイトル: Fight The Dragon
開発元: 3 Sprockets
パブリッシャー: 3 Sprockets
リリース日: 2014年12月4日
ゲーム概要
いわゆるハック&スラッシュ系の見下ろし型アクションRPGゲーム。
プレイヤーの成長要素はシンプルに抑えてあるものの、ユーザがマップを作製できることをコンセプトにしているため、多種多様なマップを遊ぶことができる。
複数人でのオンラインマルチプレイCOOPにも対応しているため、自分で作ったマップを友達と遊ぶということもできる。
マップをクリアするとひとつ手に入るDragon Scrollを使用することでボスであるドラゴンと戦うことができ、これを倒すのが一つの目的となっている。
レベルを上げ、装備をそろえ、テクニックを磨いて、強大な敵であるドラゴンに挑む。
ゲームシステム
(プレイしての理解に基づくため、実際の仕様と異なる場合があります)
キャラは4種のジョブから選択可能。
個人的にはスピードタイプっぽいキャラが好みなのでBlack Rogueを選択したが、それぞれの職で装備可能アイテムが異なるため、実績を埋めるには複数キャラを作る必要がある。プレイスタイルに合わせて選択できるのだが、選択肢としては少ないと感じる。あれこれ悩む必要がないと捉えるべきか。
女性です。パーツがアレですが女性です。見てのとおりグラフィックはかなりシンプルで、それほどマシンスペックは要求しない。GT840Mのノートパソコンでも遊べるくらいに快適。
装備は武器が2種類(切り替え可能)+盾、頭・肩・鎧・靴・指輪。特殊効果がついていたりランクによって性能差があるハクスラスタイル。序盤のレアがちょっと進んで出るゴミより弱いのもいつものスタイル。
盾が自動回復する別HPゲージのような役割を担っており、「プレイヤーに5ポイント+盾に5ポイント」というような形でダメージを分配して受ける。盾無しではそのまま素通しで受けるため、両手武器と片手武器+盾の組み合わせをそれぞれ装備しておき、状況で使い分けるのが生き延びるコツ。
ドロップアイテムは祭壇にささげることができる。このアイテムの価値が一定数値まで貯まると、レアアイテムを獲得できたり、インベントリの個数増加などのボーナスがランダム選択の3つの中から選べる。
序盤はアイテムの価値があまり高くないため、レアアイテムをもらうよりも、一つでも多くアイテムを持てるようにし、戦利品を多く持ち帰って選別することを優先するべきかもしれない。
マップはユーザ製作ということも考慮しなければならないが、意地悪な仕掛けのものはあまり見られなかった。そもそもプレイヤーの行動がシンプルなものに限られているので、スイッチを入れる・カギを探す・敵を倒すという進行が主。たまにマップの穴か意図かはわからないが、カギが必要な場面などで壁を乗り越えて進めてしまうなど、シーケンスブレイクが起こることもあるが、基本的には先述の仕掛けの組み合わせがほとんど。
プレイヤーは死ぬとチェックポイントに戻され、画面上部のハートを一つ失う。チェックポイントに入るたびに1つ増える。そのマップ内での数値になるため、ギリギリまで死んでも構わない。プレイすると何となく感じるが、意外と死ぬ。チェックポイントが結構いい具合に調整されているマップが多いのがなかなか面白い。チェックポイントではHPも回復できるので、状況によっては少し前に戻って回復というケースもある。が基本的にはあまり気にしなくてもよい。この上でボス格と戦うのは興ざめなのでできれば避けよう。
マップをクリアするとユーザ製作マップの採点が可能。GoodとBad以外にも「まあふつー」な選択があるのはうれしい。
やはりある程度苦労した場合は見返りが欲しいし、あまりシンプルすぎるマップも困る。こうしてユーザは増長していくのであった。
Dragon Arenaという場所に入るとドラゴンと戦うことができる。このドラゴンがいわゆるボスで、このボスを倒すために修行を積むのが通常クエストの目的でもある。LJNのジョーズなどがこういうスタイルだった。
一桁ではさすがに相手にならないというか相手になったら困るので、試しに戦ってみただけではあるが、600ほどダメージを与えた段階で死んだ。一定のダメージが蓄積するごとに報酬があるようで、それを目標にできるのは面白い。
評価点
1マップが短く、さっくり遊べるものが多数を占めているので、毎日ちょっとずつ遊ぶようなスタイルには非常に向いている。ゲーム自体も軽く、Windowモードでも遊べるので、気軽さは他のハクスラゲーと比較するとかなり高い。
マップ自体もユーザ製作のもの、自作のものを含め幅広いし、キャラの見た目などもWorkshop対応なので、カスタマイズ性は高い。アイテム集めの楽しさなどももちろんあるため、人それぞれの遊びを満喫できる。
気になる点
マップの出来がかなりばらつきがあるため、手放しで評価することは難しい。低評価が多くつくマップは選ばれないという仕組みなどがあるかは知らないが、不親切なマップに当たるとつらい。逆に露骨な稼ぎマップなども楽しみを阻害してしまう可能性があるため、あまり最初のうちは遊びたくない。
カメラがQ・Eキーで回転できるのだが、いまいち使いづらい。マップ製作システムがあるため、この場面ではこの角度という形で自動追尾させられないのだろうか。宝箱を見逃しやすかったり、戦闘で段差が見づらかったり、そもそも戦闘時壁で隠れて見えなかったりと不便なことが多い。
こういう形でマップの端に低い段差を作り、宝箱を設置する作者がかなり多いのだが、キーボードでは繊細な動作が難しいので、足を踏み外すことがよくある。これが一番の問題なのだが、奈落に落ちると無条件で死ぬため、リスクを考えると回避したくなる。
宝箱ならあきらめもつくのだが、戦闘が絡むとそうはいかない。チェックポイントからボス格の敵に会いに行く間に穴を設置する作者もいる。1マスはダッシュしなくてもジャンプしてくれるので、慎重に進めば良いだけなのだが、不必要な時間と労力がかかる。同じことは敵にも言えるため、奈落に押し出せばアイテムは取れないが即死させられる。
戦闘では、当たり判定が段差などが絡むといまいちつかみづらいこともあり、角度も結構シビアに要求される。全体としては難しいアクションではないため、あまり問題にはならない。しかし敵の遠距離攻撃がやたら強い。そもそも目視できない位置から撃たれ、威力も加減してくれないので、組み合わせて来られると一気に面倒くさくなる。難しいではなく面倒。近づくと逃げるし、奈落が近いとうかつにダッシュして近づけないし、当たり判定が微妙にわかりづらいので、こいつらさえいなければと思う局面は多い。
総評
評価点に書いた項目が少ないが、ゲームとして基本的な出来は良い。ことさら話題にするような点ではない部分は問題なくできていて、ちまちま遊ぶゲームとして高評価をつけられる。1本のシナリオがないので断片的なゲームプレイに終始してしまうが、むしろ気軽さとして受け入れられる。
この手のゲームはどうしても本腰を入れて遊ばせる長大なゲームが多いが、スマホゲーやブラウザゲーのような感覚で遊べるゲームなので、特に何も考えず遊ぶにはもってこい。
もちろん本腰を入れてじっくり遊びたい人にはあまりお勧めはしない。あくまでカジュアルなハクスラとして遊ぶことを目的とするのであれば、高評価であるということ。
実績解除率を見る限り50マップを遊んだ人が6%、ドラゴンを倒した人が0.7%なので、サクッと1マップ遊ぶという感覚のプレイヤーがかなり多いことがわかる。タイトルのドラゴンを倒した人が少ないのは悲しいので、自分がその一人になることを目標としてプレイをしてみようと思う。
コメント
[…] 内容のレビュー部分は過去記事を参考にしてください。以下の文はネタバレを含むかもしれません。 […]