[Review]TransPlan

タイトル: TransPlan
開発元: Kittehface Software
パブリッシャー: Kittehface Software
リリース日: 2015年6月9日

概要

指定された位置にオブジェクトを運ぶ物理パズルゲーム。まさかの日本語対応でかわいいフォントである。

  • クリックすると物体が落下
  • ピンを刺すと停止し、物体を当てるとそこを軸に回転する
  • 消しゴムで不要な物体を消す

基本的にこの3つの動作を1ムーブとして数え、基準値以内でクリアすれば完全クリア、そうでなくても達成すればクリアとなる。やり直しやリセットに回数制限はなく、タイミング次第で成功したりしなかったりもするので、トライアンドエラーという側面が強い。基準値以内でクリアしたときにヒントトークンがもらえるので、入門問題で溜めてエキスパート問題で使うという感じになるだろう。

 

よくある物理パズルと言ってしまえば…

振り子やシーソーからの大ジャンプといった「よくあるギミック」を多用するため、慣れている人はすぐに終わってしまうと思われる。各ステージ練られているとは思えるものの、例えば「振り子ステージなら振り子のギミックを使う」ため、やる前からヒントをもらっているようなものである。Crayon Physicsのようにありとあらゆる解法が試せる…というわけでもないが、その分悩みどころも少なくサクッとプレイできるものと言える。というよりあちらがガチパズルすぎるとも言えるのだが。298円のカジュアルな楽しみができるパズルゲームとして見れば悪くないどころか、むしろ値段以上の楽しみはある。

 

判定は結構ゆるめ

物理演算を使うので、四角いゴールにキッチリハマった時のみ、という形のクリア判定にはなっていない。むしろゆるすぎる。上の画像でいうと2割くらいしか収まってないが、これでもクリアで、既定のムーブ数を軽く下回っている。なので「正式なクリア方法がむしろわからない」というケースが結構なステージで出てくる。転がっているタイミングでぶつけたり、連続で落としてみるとあらぬ解法を導いてしまったりするので、もう少し厳しい条件でも良かったように思う。

「適当に落としたらたまたま四角いのが転がっていったので、たまたま青いゴールに4割くらい届きました」っていう2/8の驚異的な手数によるクリア。パズルは爆発である。

一番ひどかったのがこれ。「止まっていなくてもゆっくりあの辺通ってたからクリア」。この画面中でもまだ動いているが判定はクリア。結構いろいろ考えたのにヤケクソな投げやりアタックでクリアできてしまったときのげんなり感はある種たまらない。もちろん開発者の想定した解法によるクリアはぴたっと美しく収まるケースがほとんどなので、泥臭くなければ大体OKだろう。行き詰って悩んでしまったときでも、適当にアタックし続ければクリアできる救済のようなものだと思えばいいし、もちろんスマートに一つずつ進めて正しい?解法にたどり着く楽しみもある。それぞれ「クリア」であることに変わりはない。

 

総評

総じて300円のさっくり遊べるパズルゲームにしては頭も使うし、無理なパズルもないし、難易度も徐々に上がっていくので出来がいい。3時間程度で終わってしまうので、ボリューム自体はそこまでではないが、多すぎても飽きてしまうし値段を考えるとこのくらいで十分だろう。ヒントはほぼ使わなかったが、最後のほうのマスター問題でどうしてもわからずに使ってしまった。ギミックの使い方がなるほど納得と言えるものだった。のんびり手を止めて考えるゲームが好きなら間違いなくお勧めの一本。

 

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